| と自由、人身の自由及び財産権などへの違反が あった。 また、 「 戒厳令」第7条では、地方行政官及び 司法官は、戒厳地区最高司令官の指揮下に置 かれるとされていたほか、第8条では、 司法裁判 の対象とすべき10の刑事犯罪を具体的に挙げ た上で、 「��当局が独自に裁判を行うか、通常の 裁判所に付託するかの裁量権」 を与えていた。 この10の犯罪には、内乱罪、外患罪、秩序妨 害罪、公共危険罪、貨幣・有価証券及び文書 第一章 | 国際的人権の趨勢に反する戒厳令 課罷工罷市罷業等規定実施弁法(戒厳令期間 中の不法集会・結社、デモ、陳情、不登校、スト ライキ、市場不開催、不労働等の防止規定実施 法)」 「台湾省戒厳期間新聞紙雑誌図書管制弁 法(台湾戒厳期間中新聞・雑誌・書籍統制法)」 「懲治叛乱条例」 「 戡乱時期検粛匪諜条例(反 乱鎮定期共産党スパイ鎮圧規定)」 「 戡乱建国 教育実施綱要(反乱鎮定建国教育実施要綱)」 などがそれである。 本来であれば、立憲民主主義国家における 偽造罪、殺人罪、 自由妨害罪、略奪・強盗・海賊 戒厳令は、国又はその一部が大規模な自然・ まれていた。 場合に適用される国家緊急権の正当な手段で 罪、脅迫・身代金目的誘拐罪、遺棄・破損罪が含 言い換えれば、戒厳令第7条及び第8条の規 定は、諸国における三権分立のような権力の分 立と均衡に違反しているだけではなく、司法権 地質災害、外国の侵略、内戦などに見舞われた あり、国家元首は正当な必要性に応じて国民の 「自由の一部」を「一時的に」制限する緊急措 置や、軍事統制令を発動する権限を持ってい を著しく侵害し、 「 国民は現役の軍人を除いて る。 条にも違反するものだった。 第4条にも、国家緊急権の行使に関する規定が 軍事裁判を受けない」 とする中華民国憲法第9 また、人身の自由に関する「罪刑法定主義」 「市民的及び政治的権利に関する国際規約」 ある。 しかし、 「戒厳令」 は通常、短期間しか発令 「適正な手続」 「 拷問を受けない保障」 「 公正か されない。 また、発令後は国会の審議、追認を受 び政治的権利に関する国際規約」第6条から第 うかについて、国会の遡及的な監督を受けなけ 「戒厳令」に基づき施行された統制法は30 しかし、権威主義政権は、いわゆる「対反乱 つ公開された裁判」などを規定した「市民的及 11条にも違反していた。 けることで、緊急措置が適当なものであったかど ればならない。 余りあり、 その影響は多岐にわたっていた。 いわ 動員」 「反共・反ソ」 という政治的理由のもと、38 止、新聞局による検閲制度(映画やテレビは必 国会が全面改選されないこともあいまって、台 ゆる反対党結党の禁止、新聞の新規発行の禁 ず検閲を受けなければならない)、さらには校 内における髪型規制も戒厳令関連の法令であ り、 「 戒厳期間防止非法集会結社遊行請願罷 年と56日にわたって戒厳令を敷き、 また当時の 湾の世論を法的に反映することなく、署名した 「市民的及び政治的権利に関する国際規約」 に大きく違反し続けた。 17

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